チェンバロとしての女

今週のお題「読書の秋」

 

 

 やさしい訴え (文春文庫)

やさしい訴え (文春文庫)

 

 

小川洋子さんの作品を最近好んで読んでいる。

博士の愛した数式薬指の標本

ミーナの行進、猫を抱いて像と泳ぐ、

ことり。

そして今は『やさしい訴え』を読み終わったばかり。

 

小川さんの小説の中で、指や手というのは

かなり重要な役割を担っていると思う。

『やさしい訴え』でも然り。

男の指が生み出す繊細なチェンバロと、

そこに自身を投影する女。

あなたの手と指で、そのチェンバロのように

まさぐられたいと願う女。

欲情がとても神秘的かつ本能的に描かれている

と感じた。

 

薬指の標本』でも指や手が読み解く

鍵になっているけれど、

それを読んだとき私はまだ22歳で、

小川さんの描く大人の欲と愛を

作品から読み取ることができなかった。

 

その点、『やさしい訴え』は

解説を読むまでもなく理解できたから。

私も少しは大人になったのかなと感慨深い

気持ちです。

 

小川洋子さんの作品は奥が深い。

大人でないと、わからない。

きっと私もまだ見落としているところがある

だろう。

 

秋の夜長、少し人肌恋しいこの季節。

1人静かな部屋で読んだら、

恋愛をしたくなる、欲情が沸いてくる、

そんな作品でした。

 

一年半。

なんと、一年半も放置してしまった。

しかも開設してひとつだけ記事を投稿して、それで終わり・・・。

我ながらなんていう飽きっぽさなんだろう・・・。

 

この一年半何があったかな。

 

あの記事から約2か月で、私も実家を出て一人暮らしをすることになった。

新しい環境に身を置いて修行することになった。

ただこの修行は思ったよりも過酷で・・・正直、心が折れそう。

結構つらくて、毎日泣いてる。眠れない日も多くて、情緒不安定ガール。

傍から見たらメンヘラガール。

だって誰もこの辛さをわかってくれないんだもん(泣)

 

そういえば、姉とはあまり連絡を取っていない。

でも去年の大晦日には初めて姉の家に行って、一晩泊まらせてもらった。

そして翌日の元日は家族で、東京スカイツリーから初日の出を見た。

なかなか良い家族になってきたと思う。年を重ねると落ち着くものですね~。

 

今年もあと3か月くらい。冬は寒いから苦手。

だけど虫が少ないことはありがたいし、布団の暖かさも好き。

 

修行、もう少しで終わるといいな。

冬を無事に乗り切れますように。

姉が独り立ちした夜、始まり

お姉ちゃんが家を出て行った。やっとだ。ずっと出て行け〜と言っていたくせに、いざいなくなるとさみしい‎。

いつもあったとなりの布団がもうない。部屋が広い。

‎ずっと、中高の時は仲良くなかったけれど、大学に入ってからは割と、仲良くしたい感じだった。少なくとも私としては。姉は?わからないけど…。

元気でいるのだろうか。家事はどうなの?ちゃんと食べているの‎?

みんなこうして大人になっていくのだなあとしみじみ思います。残された私、親のちょっとさみしい雰囲気。

私、親と一緒にいたいなあという思いが日に日に増している。なんの不自由もなく、むしろ贅沢な生活をさせてもらっていると思う。‎この感謝を伝えるすべをいかに見つけようか。そして私が親になっても同じように、子供に不自由なく生活させたいなあと、漠然と考える。

人生の岐路に立ち、選択肢の多さに戸惑い、多少の面倒臭さと不安。あと、楽しみな気持ち。

そんなこと、思ったこと考えたことを残しておかねばと思い、またブログを始めた。

‎まあでもbeat女子なので、基本的には明るいんですけどね!始まりはこんな感じで。

はあさみしい、おやすみ。